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数学bot (https://twitter.com/mathematics_bot) の解答を作ってみるブログ。 投稿されたオリジナル問題を中心に。各出題者ごとの問題採番はバルム氏のまとめ(http://balm.web.fc2.com/mathmatics.pdf)に準じています。
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正整数nに対して関数F_nをF_1=x、F_(n+1)=|2F_n-1|で定める。以下の方程式の相異実数解の個数を求めよ。
1)2F_n=|3F_2-1|
2)F_n=x^4
3)(14-9x)F_n=7x  (cruz__F様)


|2F_n(x)-1| というのは、y = F_n(x) のグラフを y 軸方向に 2 倍拡大し、
さらに -1 平行移動してから x 軸より下にある部分を上に折り返すことを意味する。

y = F_n(x) は y = x のグラフに対してそれを n-1 回繰り返して作られる。

ゆえに n≧2 のとき明らかに、
x≦0 において、傾き -2^(n-1) で (0,1) を通る半直線
0<x<1 において、傾き ±2^(n-1) で y=1 と y=0 の間を 2^(n-2) 回往復する折れ線
x≧1 において、傾き 2^(n-1) で (1,1) を通る半直線
である。


1)
1/2 |3F_2(x)-1| は傾き ±3 で、(0,1) と (1,1) を通り、
(1/3,0), (1/2,1/2), (2/3,0) で折り返す折れ線である。
つまり、x=2^(-k) (0<k<n)の各地点で 0<1/2 |3F_2(x)-1|<1 であるから、
n≧2 の場合に F_n(x) が 0<x<1 で y=1 と y=0 の間を 2^(n-2) 回往復する間、
両端を除くすべての区間で 1 回ずつ 1/2 |3F_2(x)-1| と交わる。
また、(0,1) と (1,1) も交点であり、その外側では傾きが異なる半直線なので交点はない。
したがって、n≧2 の場合、解の個数は 2^(n-2)×2 - 2 + 2 = 2^(n-1) 個

n=1 の場合は 2x = |3|2x-1|-1| を実際に解いて x=1/4, 1/2, 1 の 3 個



2)
x^4 は (0,0) と (1,1) を通り、0<x<1 で 0<x^4<1 である。
また、(1,1) における傾きは 4 である。

n≧4 の場合には F_n(x) の (1,1) での傾きは 2^(n-1)>4 なので、
F_n(x) が 0<x<1 で y=1 と y=0 の間を 2^(n-2) 回往復する間、
右端を除くすべての区間で 1 回ずつ |3F_2(x)-1| と交わる。
また、(1,1) も交点であり、x^4 の方が高次であるから x>1 でさらにもう 1 回交わる。
さらに x<0 においても x^4 の方が高次であるから 1 回交わる。
したがって、n≧4 の場合、解の個数は 2^(n-2)×2 - 1 + 3 = 2^(n-1) + 2 個

n=3 の場合には F_n(x) の (1,1) での傾きは 4 なので、
0<x<1 の折れ線の右端を除くすべての区間で 1 回ずつ、合計 3 回交わり、
(1,1) で接し、x<0 で 1 回交わる。
よって解の個数は 5 個

n=2 の場合には F_n(x) の (1,1) での傾きは 2 なので、
0<x<1 の両区間で 1 回ずつ、合計 2 回交わり、
さらに (1,1) で交わり、x<0 でも 1 回交わる。
よって解の個数は 4 個

n=1 の場合には x = x^4 を実際に解いて x = 0, 1 の 2 個



3)
F_n = 7x/(14-9x)
右辺は (0,0) と (7/8,1) を通り 0<x<7/8 で 0<7x/(14-9x)<1 である。
よって F_n(x) が 0<x<1 で y=1 と y=0 の間を 2^(n-2) 回往復する間、
x<7/8 の区間の右端以外で 1 回ずつ 7x/(14-9x) と交わる。

また、y=a(x-1)+1 と y=7x/(14-9x) が接する条件は、
二次方程式 (14-9x){a(x-1)+1}-7x=0 の重解条件から a=8, 32/25
よって、n=2,3 のときは x>1 では交わらず、n=4 で接し、n≧5 では 2 回交わる。


n≧5 の場合には F_n(x) は (7/8,1) を通る。
(7/8,1) は交点であり、x>1 においてさらに 2 回交わる。
よって、解の個数は 2^(n-2)×2×7/8-1 + 3 = 7×2~(n-4) + 2 個

n=4 の場合には F_n(x) は (7/8,0) を通る。
よって 0<x<1 の折れ線の右端を除くすべての区間で 1 回ずつ、合計 7 回交わり、
x>1 においてさらに 1 回接する。
よって解の個数は 8 個

n=3 の場合には 0<x<1 の折れ線の右端を除くすべての区間で 1 回ずつ交わるだけである。
よって解の個数は 3 個

n=2 の場合にも 0<x<1 の折れ線の右端を除くすべての区間で 1 回ずつ交わるだけである。
よって解の個数は 1 個

n=1 の場合には (14-9x)x=7x を実際に解いて x=0, 7/9 の 2 個
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