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数学bot (https://twitter.com/mathematics_bot) の解答を作ってみるブログ。 投稿されたオリジナル問題を中心に。各出題者ごとの問題採番はバルム氏のまとめ(http://balm.web.fc2.com/mathmatics.pdf)に準じています。
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1辺の長さが1の正十二面体の最も離れた2頂点間を以下の経路で移動するとき、道のりの最小値をそれぞれ求めよ。
(i)辺上を移動するとき。
(ii)表面を移動するとき。
(iii)内部を移動するとき。(atNous様)

(注:機種依存文字が含まれていたため問題番号部分の書き換えを行いました)


(i)
辺上だけを移動した時に距離 n にある点の数を数える。

まず n=0 の点が自明に 1 個。

正十二面体の頂点には正五角形が 3 つずつ集まっている。
よって n=1 の点が 3 個。

それらの 3 点からそれぞれ別の 2 つの点に辺がつながっている。
よって n=2 の点が 6 個。

その 6 個の点は 2 つずつ互いに辺で結ばれているので、
距離 3 以上の点につながる辺は各点 1 本ずつである。
よって n=3 の点が 6 個。

その 6 個の点は 2 つずつ互いに辺で結ばれている。
また 2 点ずつが同じ 1 つの距離 4 の点につながっている。
よって n=4 の点が 3 個。

正十二面体の頂点の数は 5×12÷3 = 20 個であるので、
残った n=5 の点 1 つがちょうど反対側にある点である。

したがって求める道のりは 5

(ii)
同じ大きさの正五角形 3 つを以下のようにくっつける。
まず正五角形 ABCDE をおく。
辺 CD を共有するように正五角形 CFGHD をおく。
辺 GH を共有するように正五角形 GIJKH をおく。
これは正十二面体の展開図の一部を成し、A と J がちょうど反対側にある点に対応する。

このとき、4 点 A, D, H, K は同一直線上にあり、
AD = HK = (1+√5)/2 より AK = 3+√5

よって三角形 AJK に余弦定理を用いて
AJ^2 = (3+√5)^2 + 1^2 + 2(3+√5)(√5-1)/4
    = 16+7√5

したがって求める道のりは √(16+7√5)

(iii)
正十二面体の 20 頂点のうちうまく 8 個を結ぶと立方体ができる。
その辺の長さは正五角形の対角線の長さなので (1+√5)/2
よってこの立方体の最長対角線は (1+√5)/2×√3 = (√3+√15)/2

立方体を成す 8 頂点は向かい合う位置にあるもの 4 組なので、
これが求める道のりである。
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