数学bot (https://twitter.com/mathematics_bot) の解答を作ってみるブログ。
投稿されたオリジナル問題を中心に。各出題者ごとの問題採番はバルム氏のまとめ(http://balm.web.fc2.com/mathmatics.pdf)に準じています。
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二つのグラフy=a^xとy=log_a(x)が3つの共有点を持つためのaの範囲を求めよ。(lemp3様)
a>1 のとき、y=a^x は下に凸な関数、y=log_a(x) は上に凸な関数。
したがってその交点は高々 2 個であり不適。
よって 0<a<1 である。
短調減少関数 y=a^x は直線 y=x と必ずどこかで交わる。
その点を (t, t) (t>0) とおくと t=a^t
ここで、y=a^x と y=log_a(x) は逆関数であるので y=log_a(x) もその交点を通る。
すなわち (t, t) は与えられた 2 曲線の交点でもある。
いま、この点における y=a^x の傾きが -1 より小さかったとする。
すると y=log_a(x) の傾きはその逆数であるから -1 より大きい。
よってこの点の左側では a^x の方が上にあり、
右側では y=log_a(x) の方が上にある。
しかし、x→0 では log_a(x) の方が上にあり、x→∞ では y=a^x の方が上にあるので、
中間値の定理より a^x - log_a(x) = 0 となる点が (t, t) の左右に 1 つずつあるはずである。
よってこのような交点をもつことが 2 曲線が 3 交点を持つ条件である。
逆にこのような点が存在しない限りこの 2 曲線が 3 交点を持つことはない。
y=a^x の (t, t) における傾きは y'= a^t loga
これが -1 より小さければいいので a^t loga < -1
t=a^t であったことを思い出すと t loga < -1
両辺 e のべきとして a^t < 1/e
再び t=a^t を用いて t < 1/e
ここで、t=a^t より logt = t loga であるから loga = logt / t
f(x) = logx/x (0<x<1/e)は f'(x) = (1-logx)/x^2 > 0より増加関数で、
x→0 で f(x)→-∞、f(1/e)=-e
よって、loga<-e より 0<a<e^(-e)
これは 0<a<1 を満たしている。
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