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数学bot (https://twitter.com/mathematics_bot) の解答を作ってみるブログ。 投稿されたオリジナル問題を中心に。各出題者ごとの問題採番はバルム氏のまとめ(http://balm.web.fc2.com/mathmatics.pdf)に準じています。
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p,q,rは互いに素な自然数とし6平面x=±1,y=±1,z=±1で作られる内壁が鏡の立方体をAとする。点(-1,-1,-1)から点(p-1,q-1,pqr-1)へ向かって光を出してから、初めてAの頂点に光が到達するまでに反射した回数を求めよ。(nyoki1007様)

点 (-1, -1, -1) から点 (p-1, q-1, pqr-1) へのベクトルは (p, q, pqr) と表せる。
これが A の格子点に到達するのはこれを実数倍した成分が全て偶数になる時。
p と q は互いに素なので初めて格子点に到達するのは明らかに2倍したときである。
すなわち多重鏡像中の (2p-1, 2q-1, 2pqr-1) が条件の格子点である。

この時x軸方向の反射は p-1 回、y軸方向の反射は q-1 回、
z軸方向の反射は pqr-1 回、行われる。
このうちx軸方向とy軸方向に同時に反射することが GCD(p, q) - 1 = 0 回、
y軸方向とz軸方向に同時に反射することが GCD(q, pqr) - 1 = q-1 回、
z軸方向とx軸方向に同時に反射することが GCD(pqr, p) - 1 = p-1 回ある。
(GCD(a, b) は a と b の最大公約数である)

よって求める回数は (p-1) + (q-1) + (pqr-1) - (q-1) - (p-1) = pqr-1 回。


おまけ:
この問題の場合、x軸方向の道のり 2p はz軸方向の道のり 2pqr の約数なので、
x軸方向の反射が行われる時は必ず同時にz軸方向の反射も行われている。
これはy軸方向についても同様。
よって総反射回数はz軸方向の反射回数を数えればよく、 pqr-1 回である。
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