数学bot (https://twitter.com/mathematics_bot) の解答を作ってみるブログ。
投稿されたオリジナル問題を中心に。各出題者ごとの問題採番はバルム氏のまとめ(http://balm.web.fc2.com/mathmatics.pdf)に準じています。
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tan1は有理数か。ただし、1は弧度法で表されているものとする。(qnighy様)
欠陥をみつけたので最初からやり直し中
(連分数表示の一意性が分子が1以外だと保証されませんでした。いい線いったと思ったんですが。)
以下、もとの解答(誤りです)
偶関数 f_0(x) = x/tanx を -x^2 を分子とする連分数に展開することを考える。
f_0(x) = cosx / (1/x sinx)
= { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n)! }
/ { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+1)! }
= { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n)! }
/ { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+1) (2n)! }
f_0(0)=1 なので f_0(x) = 1 - x^2/f_1(x) とおくと
f_1(x) = x^2 / ( 1 - f_0(x) )
1 - f_0(x) = { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) {1/(2n+1)-1} / (2n)! }
/ { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+1) (2n)! }
= { Σ[n=1..∞] (-1)^(n+1) x^(2n) / (2n+1) (2n-1) (2n-2)! }
/ { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+1) (2n)! }
= { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n+2) / (2n+3) (2n+1) (2n)! }
/ { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+1) (2n)! } より
f_1(x) = { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+1) (2n)! }
/ { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+3) (2n+1) (2n)! }
f_1(0)=3 なので f_1(x) = 3 - x^2/f_2(x) とおくと
f_2(x) = x^2 / ( 3 - f_1(x) )
3 - f_1(x) = { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) {3/(2n+3)-1} / (2n+1) (2n)! }
/ { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+3) (2n+1) (2n)! }
= { Σ[n=1..∞] (-1)^(n+1) x^(2n) 2n / (2n+3) (2n+1) (2n)! }
/ { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+3) (2n+1) (2n)! }
= { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n+2) / (2n+5) (2n+3) (2n+1) (2n)! }
/ { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+3) (2n+1) (2n)! } より
f_2(x) = { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+3) (2n+1) (2n)! }
/ { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+5) (2n+3) (2n+1) (2n)! }
以下同様に繰り返して、
f_k(x) = { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+2k-1) (2n+2k-3) ……(2n+1) (2n)! }
/ { Σ[n=0..∞] (-1)^n x^(2n) / (2n+2k+1) (2n+2k-1)…… (2n+1) (2n)! }
すなわち f_k(0)=2k+1 となるので、
x/tanx = 1 - x^2/( 3 - x^2/( 5 - x^2/( 7 - …… ))) と無限連分数に展開される。
これにおいて x=1 とすると
1/tan1 = 1 - 1/( 3 - 1/( 5 - 1/( 7 - …… )))
一方、ここで正の有理数の、分子が -1 であるような連分数展開を考える。
その有理数を r_0/r_1 (r_0, r_1 は互いに素な自然数)と書く。
このとき、r_1 ≠1 ならばある自然数 q_1 および r_2 (1≦r_2≦r_1-1)を用いて
r_0 = r_1 q_1 - r_2 と書くことができる。
このとき、r_0, r_1 は互いに素なので、r_1, r_2 は互いに素。
(∵ r_1, r_2 が共役数を持てば、r_0 もその倍数になるため矛盾)
さらに、r_2 ≠1 ならばある自然数 q_2 および r_3 (1≦r_3≦r_2-1)を用いて
r_1 = r_2 q_2 - r_3 と書くことができる。
このとき、r_1, r_2 は互いに素なので、r_2, r_3 は互いに素。
同様に繰り返すと、ユークリッドの互除法と同様の考え方から、
いずれ r_(n+1)=1 となる n が現れるはずである。
これらを変形すると、
r_0/r_1 = q_1 - 1 /(r_1/r_2)
r_1/r_2 = q_2 - 1 /(r_2/r_3)
以下、
r_(n-1)/r_n = q_n - 1 / r_n
これを下から順に直上の式に代入していくと
正の有理数 r_0/r_1 を分子が -1 であるような連分数として表現したものとなる。
ここで、この連分数は n 段目までの有限連分数であるので、次のことが言える。
「正の有理数の、分子が -1 であるような連分数展開は有限連分数となる」
これの対偶を取ると、
「分子が -1 であるような連分数展開が無限連分数となる正の数は無理数である」
いま、1/tan1(>0) をそのような連分数に展開すると無限連分数になったことを思い出すと、
1/tan1 は無理数であることが言える。
したがって tan1 は無理数である。
(∵ tan1 が有理数ならば 1/tan1 も有理数となってしまい矛盾)
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